下町のえんぴつやさん

綴る作業をするたびに気づく、内向的なわたし。

第8話 つつむ


こんにちは。
さえこです。

お仕事終わったなう〜
です。



そういえば、
職場まで1時間半くらいかかります。


と、言うと、
「えー!わたしやったら耐えられへん。」
みたいな反応をよく返されます。

「わたしもそれくらいー!」
みたいな反応もあります。


景色をみながらぼーーーーーっと
するのが趣味なわたしにとって、
この時間は苦痛ではありません。


大学もそれぐらいかかっていて、
「この時間もバイトができたら…」
と考えてましたが
いまはそれも思わなくなったなあ。

余裕がでてきたのかな。






さてさて、先週の思い出を書きます。

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鴨川です。
とーってもいいお天気で、
シロツメクサが道案内してくれました。





三条駅から一駅分あるいたところに、
「ミシマ社の本屋さん」という
小さな本屋さんがあって、
そこで装丁作業を
お手伝いさせていただきました。




そこを教えてくれたのは、
インターンをしていたNPO
広報担当さちさん。

京都に住んでいて、
素敵な本や場所を教えてくれます。






その本屋さんにいく4日前に、
とても会いたかった方にお会いして、
わたしの絵本の物語を読んでいただいて…

その感想がありがたくもあり、
悔しいのとよくわからないもので
もやもやしてました。




で、なんか、
新しく誰かに出会うのが
嫌になっちゃったんです。

自分をさらけ出すのが恥ずかしいというか、
いまはひきこもってたい
みたいなね。

「はじめまして、さえこです。」
って言うのも
しんどいなあ…
なんて思ってました。





でも、晴れてたし、
なんとなく行かなきゃいけないと思って
ドキドキしながら
なんとか到着しました。





装丁というより、この日は、
写真集をいれるケースづくり。


分厚い紙のような皮?を、
ぐしゃーっとを丸めて広げてアイロンがけ。
それらを型に合わせて折り込んで、
文字をいれていく。


人が触れると艶がでて
使い古した皮みたいになりました。




一過程、一過程に意味があって
ひとつひとつ誰かの手によって
つくられていく。

ひとりでもできそうな作業で、
だけど
ひとりじゃできない。


ひとりひとりが
違う力をもっていて、
知らず知らずに
発揮して、
ひとつひとつ
全然違うケースができる。


その過程が面白かった。





終盤になると、
わたしは最終段階の
文字のアイロン付けを担当しました。

文字は、不思議な粉でつけました。
アイロンであたためると
すーーっと紙にくっつく。

それをひたすらくっつける。



こういう、
端っこで黙ってもくもくとできる作業
大好きなんです(根暗)。




だから
いろんなケースに触れられたわけで、
ひとつひとつの
感触とてざわりが
心地よくてわくわくしました。


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こちらは写真家の吉田亮人さんによる、
バングラデシュのなめし革工場での
写真を綴った写真集と
写真展の案内リンクです。


5/31にはトークライブもあるらしいですが
行けなさそう…。
すごく残念…泣






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そして「偶然の装丁家」の著者
矢萩多聞さんにもお会いできて、
サインももらいましたー!!わーい!
(左の写真は吉田さんが撮ったもの)


この日は作業であまり話せなかったので、
いつかゆっくりお話してみたいな
と、勝手に思っています。


あと、
この「偶然の装丁家」の表紙が
ミロコマチコさんが描いたらしいです。

アートスクールの大先輩。





他にも、その場にいた方との出会いが
ありがくて。

ほんとうに素敵な日だったなあ。
 

ほわほわっと
やわらかいものにつつまれたような
そんないちにちになりました。



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「昨日みた夢の話をしよう」

昨日みた夢の話をしよう
大きな木が一本 こっちをみていたんだ
私はただ その木をみていた
暗闇からあなたが現れて
その木に歩み寄っていった

昨日みた夢の話をしよう
私はあなたを知らなかった
ただ その木とあなたをみていて
暗闇は 恐ろしくて
近寄れなかったんだ

昨日みた夢の話をしよう
私はあなたを知ってしまった
あなたは だれで
ほんとうに 夢だったのか

昨日みた夢の続きを知りたくて
あなたに ほんとうに 会いたくて
あの木の下で 待ってるよ

2016.05.04