下町のえんぴつやさん

綴る作業をするたびに気づく、内向的なわたし。

第16話 いごこちがいいひと

 


大阪に帰ってきて5ヶ月が経ちました。

 

大阪という都会にいると

人がいっぱいいるのが当たり前で
頭のどこかがマヒしてしまったのかなと思う。

 

 

分刻みでスケジュールが組まれてて
そこにぽん、と違うものが放り込まれると

また無意識に
分刻みのスケジュールを組む。

 


電車が10分に1本くるのが当たり前。
遅れたら謝れっていうのが当たり前。

 


人混みをかき分けて駅のホームを歩いて
満員電車の中で赤の他人との触れ合いがたまに
きもちわるい。

 

 

マヒするのも仕方ない、と思う。
全部真剣に捉えてたら
無駄に命を擦り切ってしまう。

 

 

 

わたしはそれが本当に嫌だったし、
今でも嫌だ。

 

 

 

 

でも、誰かが死んだ、というニュースには
いちいち心を痛めてる。

特に「自殺」には心を痛める。

 

 

 

心を痛めたってしょうがないし、
わたしはその人のことを知らなかったし、
救いようもなかったんだけど、

 

「自殺」のニュースには
中学生・高校生・20代
っていう情報がついてくるし
(もちろんその年代だけじゃないけど)

 

 

いつのまにかわたしは25歳になっていて、
みんな年下ということに気づく。

だから心が痛い。

 

 

 

 

 


ちょっと話は変わるけど、

いま、心療内科
カウンセリングを受けている。


心にできた悪いものはなかなか
剥がれてくれなくて
消化の仕方も知らないから


風邪ひいたときに病院に行って
よくわからないけど先生みてよ、って感じで


ちゃんと専門家に聞いて
悪いものを取ろうとしてる。

 

 


それがちょっと面白くなってきてる。

わたしが当たり前のように考えてた方法とか
思考回路はわたしだけのもので

 

「え、みんなそんな風に捉えないの?」

っていう発見がある。

 

 


人目を気にしたり
嫌われたくないなって思ったり

 

それは
人である限り何かしらの方法で
表現してると思うんやけど


わたしはそれが著しいらしい。

 

 

 

「多様性」ってこういうことか…
って感じながら受けてる。

 

 

 

 

 

 

ただその「多様性」は

たまに悪く攻撃してくることもあって。

 

 

 

 

都会で生きていると
心を閉ざさないと
悪いものがいっぱい入ってくる。

 

 

 

 

 

特に今はスマホから情報が簡単に得られて
あれがいい、これがかわいい、かっこいい
あれは悪い、これはださい、かっこよくない
って

知りたくもない情報がいっぱい。

 

 

 

 

 

 

今の、
わたしよりも年下の子たちは、
わたしが高校生だった時よりも
明らかに大変な世界で生きてる。

 

 


「簡単に死ねる方法」
とか
「自分を傷つける方法」
とか、または
「人を傷つける方法」
とか。


そんなものの答えはごろごろ
転がっているのに

 

 


「生きるってなに?」
の答えは
見つけられない。

 


なんとなく、わたしはそう感じてる。


わたしもたまにわからなくなる。

 

 

 

でも、
いろんなものを集めて

ひっくり返したり
横からみたりして考えると

 


「生きるのしんどいな」
って思う理由は

ほぼ100%の確率で
「ひと」が絡んでるはずで。

 

 

 

生きるのがしんどいな
と思った時に、
同時に頭にふっと浮かぶ「ひと」は
やっぱり何人かいて

 

自分で命を落としてしまった子たちに
そんな人はいたのかな
と思ってしまう。

 

 

 

 

 

 

わたしはずっと絵本作家になりたい!
と言い続けてる。
(いまはちょっとさぼってる。)

 

それは、
いつも一緒にはいられないから、

絵本なら
そばにいれるかなと思ったから。

 

 

 


そうそう。

わたしのユメは絵本作家で、

なんでかと言うと

ちょっと疲れた人がほっこりできるように
そばにいたいから

だった。

 

 

 

 


心を痛めながらそんなことを考えてて

じゃあこれから
一生懸命生きる子たちに
わたしが必要だなと思うことは

 


「死んでやる!」
を止めれるくらいのひと。

 


別に何も話さなくていいから、
ただそこにいて
一緒に紅茶を飲んだり
絵を描いたり
栄養いっぱいのご飯を食べたり
土にさわったり
空を見上げたり

 


そんなことができる空間が作れたらいいなあ

って最近、思った。


わたしがその子たちにとっての
「いごこちのいいひと」
になれるかどうかはわからないけども、


わたしじゃなくても
そのへんのおじちゃんとか
そのへんのおばあちゃんとか
動物でもいいかなって。

 

 

 

 


そのことを話したい。


わたしにも

いごこちのいいひとがいるから

また話聞いてもらおっと。

 

 

 

 

 

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おわり